ロタウイルス胃腸炎予防ワクチン(ロタリックス®内容液) rotavirus
1. ロタウイルス胃腸炎について
① ロタウイルス胃腸炎は、乳幼児に多く起こるウイルス性の胃腸炎です。ロタウイルス胃腸炎の原因「ロタウイルス」は全世界に広く分布し、衛生状態に関係なく世界各地で感染がみられます。
② ロタウイルス胃腸炎の多くは突然のおう吐に続き、白っぽい水のような下痢を起こします。発熱を伴うこともあり、回復には1週間ほどかかります。また、ほとんどの場合は特に治療を行わなくても回復しますが、時に脱水、腎不全、脳炎、脳症などを合併することもあり、症状が重く脱水が強い場合には入院が必要となることもあります。
③ 日本でのロタウイルス胃腸炎の発症は冬~春に多く、主に生後3~24ヵ月の乳幼児に起こりますが、ピークは生後7~15ヵ月です。生後3ヵ月までは、母親からもらった免疫によって感染しても症状が出ないか、症状があっても軽く済みますが、生後3ヵ月以降に初めて感染すると重症化しやすくなります。実際に、ロタウイルス胃腸炎は、小児急性重症胃腸炎の原因第一位で、受診した人の10人に1人が入院する、という報告もあります。
④ ロタウイルス胃腸炎の重症化は、ワクチン接種によって防ぐことができます。
2. ロタウイルス胃腸炎を予防するワクチン(ロタリックス®内用液)について
① ロタリックス®内用液は、ロタウイルスによる胃腸炎を予防する経口生ワクチンです(注射剤ではありません)。
② ロタリックス®内用液は、人に感染するタイプと同じタイプのウイルスの病原性をほとんどなくし、培養細胞で増殖させて精製した後に、シロップ状にしています。
③ ロタウイルス胃腸炎の原因となる主なウイルスは5タイプ(G1、G2、G3、G4、G9)ありますが、ロタリックス®内用液はロタウイルスの中で最も一般的なG1タイプをもとに作られています。
④ ロタリックス®内用液を接種した後は、自然にロタウイルスに感染したときと同じように免疫が得られますので、他の4つのタイプに対する免疫も得られます。
3. 次の場合は、接種を受けないでください
① 明らかに発熱(37.5℃以上)している。
② 重い急性の病気にかかっている(下痢やおう吐の症状があるときは延期してください)。
③ ロタリックス®内用液の接種後にアレルギーなどの過敏症が出たことがある。
④ 腸重積症の発症を高める可能性のある未治療の先天性消化管疾患(メッケル憩室など)がある。
⑤ 腸重積になったことがある。
⑥ 重症複合免疫不全(SCID)がある。
⑦ その他、予防接種を受けることが不適当な状態にある。
4. 次の場合は、医師に相談してください
① 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害などの基礎疾患がある。
② 他の予防接種で接種後2日以内に発熱がみられたことがある、または全身性発疹などのアレルギーを疑う症状が出たことがある。
③ 過去にけいれんを起こしたことがある。
④ 免疫機能に異常がある疾患がある、または免疫を抑制する治療を受けている。
あるいは近親者に先天性免疫不全症の方がいる(免疫機能が十分でない状態で予防接種を受けると、ウイルス増殖が高まり発症する可能性があります)。
⑤ 胃腸障害がある。
5. ロタリックス®内用液の接種方法
① ロタリックス®内用液は、甘いシロップ状の経口ワクチン製剤です。
② 接種はチューブに入った1回分(1.5mL)のワクチンを直接お子様の口に入れて行います。
③ 生後6週から24週までの間に2回接種します。(なお、初回接種は生後14週6日までに行うことが推奨されます。)
④ 2回目の接種は1回目の接種から27日(4週間)以上あけてください。
ワクチン名 | 製品 | 価格(税込) |
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ロタウイルスワクチン(国産ワクチン) |
ロタリックス |
15,500円(税込み17,050円) |