狂犬病ワクチン国産 rabies-vaccine-j
狂犬病ワクチン
狂犬病について
狂犬病は、狂犬病ウイルスに感染している動物に咬まれたり、なめられたりすることで感染し、発病した場合には、ほぼ100%死亡するという危険な疾患です。
発病すると感冒様症状に加え、強い不安感・神経過敏症状(光や音・振動などに対する異常な反応や見当識障害・幻覚など)を示し、その後全身麻痺から昏睡状態となり、呼吸不全で死亡します。発病から死亡までは2~6日といわれています。
日本国内では、人は昭和29年(1954年)を最後に発生がありません。また、動物では昭和31年(1956年)を最後に発生がありません。
現在、日本は狂犬病の発生のない国です。
しかし、輸入感染事例としては、狂犬病流行国で犬に咬まれ帰国後に発症した事例が、昭和45年(1970年)に1例、平成18年(2006年)に2例ありました。
世界的にみると、いまだに多くの国(特に東南アジア・中南米・アフリカなど)でヒトの狂犬病の発生がみられています。狂犬病のウイルスはイヌ・ネコのほかにコウモリ・アライグマなどに多く、これらの動物に咬まれたり引っかかれたりした場合に感染します。
このような国へ渡航する際には、その国での生活様式などを考慮し、予防接種の適応を決定します。
ワクチンの特徴と副反応
狂犬病ウイルスを凍結乾燥した不活化ワクチンです。狂犬病の流行地域に渡航する人で犬等に接触する可能性が高い者の予防的接種(暴露前免疫)の他に、狂犬動物に咬まれた後の発症予防(暴露後免疫)にも使用できます。
副反応は、注射部位の発赤・腫脹(はれ)・疼痛など、全身症状として稀に発熱することがあります。また、ゼラチンを含んだ製剤や食品に対して過敏症などがある方は、ショック・アナフィラキシー(じんま疹・呼吸困難・口唇浮腫・喉頭浮腫等)等が起こる可能性がありますので必ず医師に申し出て下さい。
このワクチンの接種によって健康被害が生じた場合の救済については、健康被害を受けた人又は家族が独立行政法人 医薬品医療機器総合機構法に基づいて手続きを行うことになります。
予防接種を受けることができない方
① 明らかに発熱のある方。(通常37.5℃を超える場合)
② 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな方。
③ 過去に狂犬病ワクチンに含まれる成分で、アナフィラキシーを起こしたことがある方。(他の医薬品投与でアナフィラキシーを起こしたことがある方は、予防接種を受ける前に医師へその旨を伝え、判断を仰いでください)
④ その他、医師が予防接種を受けることが不適当と判断した方。
予防接種を受けるに際し、医師とよく相談しなければならない方
① 心臓病・腎臓病・肝臓病・血液の病気などの基礎疾患がある方。
② 発育が遅く、医師・保健師の指導を継続して受けている方。
③ 風邪などのひきはじめと思われる方。
④ 前回の予防接種を受けたときに、2日以内に発熱がみられた人及び発疹・じんま疹などのアレルギーを疑う異常がみられた方。
⑤ 薬の投与又は食事 (鶏卵・鶏肉、ゼラチン等) で皮膚に発疹が出たり、体に異常をきたしたことのある方。
⑥ 今までに痙攣を起こしたことがある方。
⑦ 過去に本人や近親者で、検査によって免疫状態の異常を指摘されたことのある方。
⑧ 妊婦又は妊娠の可能性のある方。
予防接種を受けた後の注意
① 狂犬病ワクチンを受けた後30分間は、急な副反応が起こることがあります。医療機関にいるなどして様子を確認し、医師とすぐに連絡をとれるようにしておきましょう。
② 接種部位は清潔に保ちましょう。接種当日の入浴は差し支えありませんが、注射した部位をこすらないようにしましょう。
③ 接種当日はいつも通りの生活をしましょう。激しい運動や大量の飲酒は避けましょう。
④ 万一、高熱や痙攣などの異常な症状が出た場合は、速やかに医師の診察を受けて下さい。
料金表
ワクチン名 | 製品 | 価格(税込) |
---|---|---|
狂犬病(国産ワクチン) |
ラビピュール筋注用 |
19,500円(税込み21,450円) |
狂犬病(輸入ワクチン) |
ChiroRab/RABIVAX-S |
15,500円(税込み17,050円) |