エピペンとは
エピネフリンの自己注射キットのことです。
重症アレルギーが起こったときに自分で打って命を守ります。
重症アレルギー(アナフィラキシー)を起こしたことがある人
これまでにアレルギー性のじんましんの他に、呼吸苦や動悸、嘔吐下痢、意識が悪くなるなどの全身症状(=アナフィラキシー)を起こしたことがある人は、普段日常よりエピペンを持参することが推奨されています。エピペンはアナフィラキシーには大変有効な薬剤ですが、劇薬でもあるため、診断基準を満たさない場合は処方できない場合があります。
エピペン処方の流れ
エピペンについての説明DVDを院内で見ていただき、医師による診察と説明の上で処方致します。
普段はカバン等に携帯し常に持ち歩くようにして下さい。1年に1度、新しいエピペンに交換する必要があります。
エピペン費用
エピネフリンの自己注射キット | 約8,000円(税込8,800円) |
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エピペンについて詳しく見る
アナフィラキシーとは
アナフィラキシーが発症する臓器は多種あります。 通常、症状は皮膚・粘膜、上気道・下気道、消化器、心血管系、中枢神経系のうち、2つ以上の器官系に生じます。
発症初期には、進行の速さや最終的な重症度の予測が困難であり、数分で死に至ることもあります。致死的反応において呼吸停止または心停止までの中央値は、薬物5分、蜂15分、食物30分との報告があります。
アナフィラキシーの多くはIgEが関与する免疫学的機序により発生し、最も多く見られる原因は、食物、刺咬昆虫の毒、薬剤です。
アナフィラキシーの臨床所見
薬物治療
第一選択:アドレナリン
- 適応は上記重症度分類のグレード3の症状の場合。過去に重篤なアナフィラキシーの既往がある場合や症状の進行が激烈な場合はグレード2でも投与することもあります。
- アナフィラキシーと診断した場合または強く疑われる場合は、アドレナリンを直ちに筋肉注射を行います。
- アドレナリンの血中濃度は筋肉注射後10分程度で最高都内、40分程度で半減します。
- アドレナリンの効果は短時間で消失するため、症状が続く場合は追加投与を行います。
第二選択:アドレナリン以外
- H1抗ヒスタミン受容体刺激薬は掻痒感、紅斑、血管浮腫、鼻及び目の症状を緩和しますが、呼吸器症状には無効です。
- β2アドレナリン受容体刺激薬は喘鳴、咳嗽、息切れ等の下気道症状に有効ですが、上気道閉塞には無効です。
- グルココルチコイドは作用発現に数時間を要し、二相性アナフィラキシーを予防する可能性があるが、その効果は立証されていません。