新型コロナウイルス感染症後遺症
現段階では、新型コロナウイルス感染症の罹患後にどんな後遺症が出るのか分かっていないことが多く、明確な診断基準もありません。
ただ、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、
最も一般的に報告されている症状は、倦怠感、呼吸困難、咳、関節痛ならびに胸痛で、その他、認知障害、うつ病、筋肉痛、頭痛、発熱や動悸などがあります。
考えられる症状
上記に加えて、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群の症状が現れることが知られています。
具体的に、微熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、脱力感、思考力の障害や抑うつ症状などが長期間にわたって続くため、患者さんによっては社会生活が送れなくなる方も少なくないですが、治療法は確立していません。
総合診療
現在、新型コロナウイルス感染症後遺症専門外来を立ち上げた大学病院やクリニックがいくつかありますが、この後遺症に関する専門家は日本においてはまだ皆無といっていいでしょう。
当院が行う総合診療は、診療科や生活背景、年齢や性別などにかかわらず、体に生じうるすべての医学的な問題を包括的に診ることです。
私たちが最も大事にしている理念として「困っている方を断らないこと」があります。
これは、プライマリケアの5原則(近接性・包括性・協調性・継続性・責任性)として世界中の医療現場で尊重されている考え方で、当院を受診される方には治療はもちろん、全てが解決しなくても何かしらの手助けやアドバイスを提供したいと考えています。
参考
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)
Late Sequelae of COVID-19
Myalgic Encephalomyelitis/Chronic Fatigue Syndrome
※この記事の内容は2021/03/05時点での情報です。
状況は常に変わっていますので必ずしも最新の情報を掲載しているとは限りません。
グランスタ丸の内院長
近畿大学医学部卒業、プライマリ・ケア連合学会
家庭医認定医・指導医
日本内科学会 認定医
日本皮膚科学会